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表粋会活動 平成28年11月27日 [活動報告]

平成28年11月27日(日)


講習部企画「画帖・手鑑の講習」の第3回目です。
今回は羽根用の染紙の礬水引きと裏打ちです。

礬水を作ることから始めます。


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三千本膠と生ミョウバンを使います。ネットの画材屋さんで購入。


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グラムを計っておきます。後で計算が必要になるので。



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タオル等でくるんで玄翁等で叩いて砕きます。そのまま叩くと飛び散ってしまい作業場が膠だらけ踏むと痛いことになります。手拭いの方がパイルに入らなくて良いですね。紙だと破けることもあります。


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砕いたものを一晩水に浸けて溶かしやすくします。


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基本的な礬水にするには18gの三千本膠に1Lの水、0.5gの明礬。
11gの膠には610MLの水、0.3gの明礬。という計算になります。

湯せんで温度に注意しながらよく溶かして下さい。
50℃以上になると膠質が変質してしまうので、温度計で温度を確認してください。


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染紙に礬水刷毛で礬水を引いていきます。ムラにならないように一気に刷毛を持っていきます。
染紙に礬水を引くわけは、手鑑をめくるときなどに手で触れるところが毛羽立たないように、紙の表面をコーティングしてやるという意味があるようです。

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絵の具用膠水の割り合は礬水に比べて絵の具を定着させるために濃いことが判ると思います。


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稲﨑さん包丁での裁断の実演。昔は紙切包丁で裁ったらしいですけど、ちょっとでもズレるといけないので、難しいです。
カッターだと刃が内側に入っていってしまうので、真っ直ぐ垂直に裁つというのが難しいので、包丁ということになります。揃えて紙テープでとめたまま裁つと良いでしょう。






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染紙を乾かして、裏を打って張り込みました。今回裏はロールの肌裏の中肉です。厚過ぎずかと言って薄いと弱くなってしまいますので、ちょうどいい感じで選んで下さい。
羽根用の紙について、先生は薬包紙や柿渋引きの紙が良いと仰っていましたが、今回手に入らなかったので染紙に礬水を引くことになりました。



皆は断裁作業に出します。

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周りの耳をあらかじめ落としておきます。キレイにそろえて一番上にボール紙を当てて断裁するときに上が傷にならないようにカバーします。

板橋にあります、東京製本高等技術専門校にて断裁をお願いしました。
http://www.tokyo-seihon.or.jp/school/

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年末の忙しい時期にも関わらず引き受けて下さり、ありがとうございました。



次回、1月9日、いよいよ羽根くるみ・縁付けの予定となっております。

どうぞよろしくお願いいたします。

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